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愛のかたち~stage~

on stage-03b
on stage-03b posted by (C)トロイ


    黒いステージ

     テナーサックスが甘く「夜は千の眼をもつ」を
     ソプラノサックスは快活に「マイ・フェバリット・シングス」を
     奏でている
     

    手渡された
    コバルト・ブルーに輝いている
    パンドラの小函を開けると

     音楽…打ち込み
     奏者…カラ吹き
     司会…口パク
     舞台…まやかし
     観客…ホログラム
     
     ……だった


    手元にある
    ピッチ・ダークに沈んでいる
    パンドラの小函の蓋を閉じると
     
     昨夜の
     黒いステージ
 
     ソプラノサックスは情熱的に「オレ!」を
     テナーサックスが切なく「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」を
     奏でている

     曲の合間の
     観客席のざわめき

     次の曲への     
     観客たちの期待感

on stage-03a
on stage-03a posted by (C)トロイ



   …そんな<愛>がどこかにあった
     たしかにあった

    そんな<I>がいつでもあった
     ここにもあった


追記:

*私のHP『夢幻のスペース・オデッセー』に載せたものを手直ししました。

   夢幻のスペース・オデッセー

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カデンツァ「月雪花」

カデンツァ_花
カデンツァ_花 posted by (C)トロイ



     「月」

    失恋の顔が
   朧の湖(うみ)に
    浮かんでいた

     月光写真



     「雪」

     雪原よ
 愛のクルスを埋めて来る

      …

    魂の別れの歌

     オーロラ

  

     「花」

 美しき花の憂いの香りかな
      想いは
    滝壺へと去りぬ
         …
    永遠(とわ)に

    

     「人」

   哀歌は 月に

   聖歌は 雪に

   頌歌は 花に

    人に 愛




追記:

*私のHP『夢幻のスペース・オデッセー』に載せたものを少し手直ししました。

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カデンツァ「雪月花」

モミジ-01
モミジ-01 posted by (C)トロイ


     雪 智~見過されがちの現実を知らしめ
            ときには<生>の処方箋をもたらす

     月 想~大切なものへの想いを募らせ
            あるいは亡失の心を照らしだす
 
     花 情~信じる明日へのよき糧となり
            さらには<悲>を和らげる記憶となる

     人 性~花鳥風月の申し子とならしめ
            もしくは影の虜囚となる


         四季折々の<I>の鏡よ 雪月花

  

追記:

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SONGs_Love Story(1)

tower of love_in the daytime-03
tower of love_in the daytime-03 posted by (C)トロイ


    「初恋」

      春暁の白いベールの滑走路
     
      君が去ぬ寂しさにあり金魚鉢


    「愛」

      夢を見る肢体は白し通草の実

      白露の君の行方の遠さかな


    「儀式」

      花明り仄かに腔内体温計

      眼つむれば息やわらかに夜の桃


    「マリッジ・ブルー」

      かはほりの幻視となりて飛びかひぬ

      花火とは…
      “I”のcofirmation
      それとも
      愛のrecofirmation か?


    「夢」

      胎内の水よ脹らむ春の月

      真夜中の
      あゝ しろさるすべり
      裏返る
      海のあなたの柔らかななゐ


    「旅」

      大和路の花の散りゆく光かな

      父娘はも愛の夢路を花伽藍



追記:

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575の宙に Let's gonna go \(^o^)/(7)_ poetical marriage

spiritual domain(B)-04
spiritual domain(B)-04 posted by (C)トロイ


Ⅶ. poetical marriage


    *揚雲雀おまえのうちの水よ火よ


    *銅鑼を打つ白い大きな手でおぼろ


    *空蝉に白煙の立つ快楽かな


    *黄沙降る奴隷市場の花石榴


    *サティよ崖の白梟が嗤っている


    *月下下半身より液化するトルソー


    *製材の音雨だれの音流離はも

     
    *蛇口よりほつ~んと落ちる胎児の眸


    *銀河へと棺は発ちぬ水の駅


    *旧友に遇うくちなしの夜明け前


    *天窓を閉じ覇王樹に水をやる


    *斜面ニ木槿ガ白イ臓器移植ノ朝ダ


    *羊水の空中ブランコ落下するあなた

     
    *タビビトノキヨシアサッテニシナン


    *眼にしみる汗狂おしき昼の月


    *春の海抜き手の痩せたソクラテス


    *青い蛾のつるむノルウェーの夏炉


    *蝉の穴から未明の崖の振り子を見る


    *セロ弾けばにんじん色に暮れゆき巴里


    *遠景を船はゆく墓場の花火




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見ず済ましの昆虫記

『ファーブル虫物語. 1』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
『ファーブル虫物語. 1』 - 国立国会図書館デジタルコレクション posted by (C)トロイ


 春の陽光を身体いっぱいに浴びて、水澄ましは水面に浮かんで昼寝をしていた。
“Do you know me,don't you?”
 耳元で声がして、水澄ましは目を開いた。

 声がした方に目をやると、大きな黒い虫が金色のカードを水澄ましの眼前に差し出した。陽光の中で、<源五郎>という文字が金色のカードから必要以上に浮き出して輝いていた。
 虫の世界では、カードに刻印された自分の名前をいかに効果的にかつ立派に見せるかが大きなポイントになっていた。

 水澄ましは、名刺の出来栄えに命をかけるエリート・ビジネス・インセクトのサイコ映画のシーンを思い出した。嫌な予感がして、水澄ましは黙っていた。

 源五郎は長い髯を撫でつけながら喋りはじめた。
「オレたちの音楽は、元来、アウトサイダーのものなのに、近頃は猫も杓子もミュージシャンでね。いまオレが所属しているM饗の集いに、昨秋、会長兼指揮者Kの顔を立てて行ってやったよ。昆虫音楽家協会の幹部連中もたいしたことないねぇ。オレの存在感に怖れをなして、黙ってオレを見ているだけさ。ま、一目置かれているというか…」

 《アウトサイダー》というややもすると甘美な幻想を抱かせる言葉の響きに源五郎は酔っているのだろう。その口ぶりは自分が才気に溢れたアウトサイダーの音楽家だと言わんばかりであった。

 源五郎は大きく息を吸うと、胸をいっぱいに張り、水澄ましを見下すように眺めた。
 水澄ましは源五郎の過剰な自意識に苦笑を禁じえなかった。

 源五郎はそんな水澄ましの表情にはお構いなしに喋り続けた。
「鈴虫のユーミーを知ってるかい。彼女とは、協会の親睦演奏旅行で南の島に行ったとき初めて会ったんだが、挨拶代わりに、<オレの名を知っているかと源五郎>を彼女に口ずさんでやったよ。
 その翌日、彼女、オレの隣に来てな、“プロデューサーにおだてられてついついCDを何枚か出しました。よろしかったら、私の歌も聴いていただけますか?”と可愛いことを言ってね。その場は、“ア、そう”とだけ応えておいたら、後日、彼女のCDがどさりと送られてきたよ。ま、1曲も聴いてはいないがね、オレは」
 そう言って源五郎は得意気に笑った。

 どう見ても源五郎よりも名が売れていて、才能もあると思われる鈴虫ユーミーを引き合いに出した愚にもつかない源五郎の自己PRに、水澄ましは
<からす貝われはうましと口を開き>
 という戯れ歌を思い出した。

 水面から黒光りする半身を乗り出して源五郎は自慢気に続けた。
「来年の音楽カレンダーに載るオレの曲なんだがね、昆虫音楽界に新風を吹き込む作品だとすこぶる評判がよくてねぇ」
 源五郎はその曲を口ずさんだ。
 水澄ましにとって、それは、シロウトの手になるどこにでもある曲という域を一歩も出ていないものだった。

 源五郎はお構いなしに喋り続ける。
「学生音楽コンクールの応募曲の選考やら出版社からの原稿の依頼やらで、なんやかやと忙しくてね。
 取り巻きの女性陣から懇願されて音楽教室を開いているんだが、オレの指導の下でどんどん新しい才能が開花しているよ」
 源五郎は、どうだ!と言わんばかりにピクンピクンと髯を動かした。

 水澄ましは止まることを知らない源五郎の自己PRにうんざりして、源五郎の話に口を挟んだ。
「音楽の才能のある虫は100万匹に1匹いればいいほうですよ。才能に恵まれた虫なら才能不足の音楽家の門を叩きません。金看板に惑わされて、実際には才能もない音楽家に入門してしまうこともあるでしょう。でも、冷静に判断すれば自分の選択の誤りに気がついてそこをやめてしまいます。もっとも金看板の下で音楽界でうまく世渡りする泳法を学びたいというのなら、話は別ですが…」

 源五郎の顔つきが一瞬ではあるが固くなったように水澄ましには見えた。

「音楽界でメインの仕事をしていると、のんびり昼寝三昧に耽っている時間などありゃしない。いまの音楽家協会を変えるのが、つまりオレっていうわけさ」
と、源五郎は恥ずかしげもなく言い放った。

 昆虫界に古くからある戯れ歌の<教えてる教えてるぞと行々子>とか<苜蓿(ウマゴヤシ)の選別に酔い喇叭吹き>などを例に出して源五郎に言っても、所詮は馬の耳に念仏だろうと水澄ましは思った。


 源五郎は自分の言葉に水澄ましがまったく反応せずに黙ってしまったのを見て、今日はここまでと言わんばかりの勝利宣言をした。

「君という友人ができてよかった」
 源五郎はそう言い放つと、尻翅の先から泡をひとつ出して水中に姿を消していった。


擬似昆虫
擬似昆虫 posted by (C)トロイ


 翌年、源五郎から水澄ましに年賀状が届いた。
 年賀状に金文字で印刷された源五郎の譜を見て、水澄ましの頭に戯れ歌が浮かんだ。

 <先制の苦よ残塁の年賀状>



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限りなく透明な白い眠り

藤田嗣治「花の洗礼」
藤田嗣治「花の洗礼」 posted by (C)トロイ


     秘境への入口 谷間の白い百合
     黄色い蝶が舞いおりる
     立ちのぼる醍醐の香り
     幽かな琴の調べかな
     歓喜の歌のコーラスになる 花畑
     花々の咲く草原に 歌は遠くへ木霊する

     五感をくすぐる 花たちの誘い(いざない)
     黄色い蝶が舞い踊る
     官能の翅をふるわせ
     バンドネオンの音色かな
     歓喜の歌の合唱になる 花と蝶     
     花々の咲く水の辺へ さらに遠くへ木霊する


     秘境への道のり いくつもの峠
     発条(ゼンマイ)に似た蝶の舌 花の胎動
     舌先から脳髄に
     脊髄から脳髄に
     走り抜ける しびれるような電撃
     

     翅が重くなってくる 陶酔
     元の形に戻リはじめる 蝶の舌


     波間の一葉に翅を休める 遊び疲れた子どものように
     時間(とき)を忘れて夢中になった 遊びの果てのオモチャのように


     深い眠りに落ちていく 限りなく透明な白い眠り



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Love Fantasia

L'amour est bleu
L'amour est bleu posted by (C)トロイ


     みずいろの
     やさしい こころと
     みどりいろの
     ゆったりとした からだが
     ふれあい かさなる
     まじりけのない ひかりのなか
     よみがえる "I"

     水月の
     たゆたう からだと
     おだやかな
     すきとおった こころが     
     とけあい まじわる     
     えもいわれぬ ひかりのなか
     うまれくる "愛"


     夕月にぬれた てのひら
     ほほえむキューピッド
     ともにあるとふ やわはだ
     甘美なエロティシズム


ヒスイカズラ(水色の恋)
ヒスイカズラ(水色の恋) posted by (C)トロイ


     歌は 恋歌
     恋は 舟歌
     水と光の 愛という名のファンタジア




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575の宙に Let's gonna go \(^o^)/(6)_Play The Game (其之弐) ordinary love stories

invitation-03
invitation-03 posted by (C)トロイ


  Ⅵ. Play The Game (其之弐)_ordinary love stories


     *汗かきの兄よ鉄棒大車輪


     *ファドを聴く暗き海月の想いかな


     *鳴きながら極楽鳥になるカラス


     *地球(テラ)くらしラムネの中をかもめ翔ぶ


     *君に酌む玉虫色の壷の水


     *ひと言が夜の気配をヒヤシンス


     *月光の黒い海鼠を揉む象番


     *カワウソノカワハギウソノカミシバイ


     *逆光の突堤を行き蛸になる


     *仰向けに巨岩の下のキリギリス


     *引っ込めと言えば跳ねるよ睦五郎


     *十六夜の壷に孔雀の羽を挿す
     

     *アゝ結婚 腿切リ三年掻キ八年


     *鍵穴に月光のさすハネムーン


     *抱卵やブラックホールの熱帯夜


     *唐辛子噛んで正気を保ちたる


     *夢さめてひぐらし色になるおとこ


     *黒牛の角の濡れるや春の月


     *又神父うつぼかずらを覗き込む


     *肉体に水の流れる桃月夜




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夢のかたち~寂しい花~

 冬。
 窓の外を眺めると、山水画のように岩がむき出しになっている崖の上で白い梟が嗤っている。
 ペチカの燃えている室内では自動演奏ピアノがエリック・サティの「三つのジムノペディ」の第一番を奏で始めた。

  「ジムノペディ」第一番
 
 余計なものをそぎ落としたシンプルなメロディがもたらす心模様。孤独な魂を引きずるような旋律に込められた憂いと哀愁を帯びた優しさ。緊張感にも似た独特の繊細さ。

 親しみやすい曲の深部に眠っている暗さに私の精神が染まり始めると部屋の空気が死んだように重くなってきた。
(やばいなぁ)
 私がそう感じたのを察知したかのようにピアノの自動演奏がピタリと止んだ。

 脳の金縛り状態が解けて弛緩した私の頭の隅で、シューマンの「予言の鳥」が囁きかける。
「寂しい花を見たことがありますか。さぁ、森に出かけて…」
(そんなもの探してなんになるのだろう)
「さぁ、出かけましょう。寂しい花があなたを待っていますよ」
 予言の鳥の歌声に誘われて、私は夢遊病者のように家を出た。


 森。
 全ての音が深々とした寒さに凍りつき、森は灰色の<死>の世界に封じ込められてしまったかのようだった。

 しばらく歩いていくと、どこかで梢の折れる音がした。その瞬間、凍てついたガラスのような森の空気にひびが入り、血なまぐさい獣の臭いがしてきた。私は思わず立ち竦んでしまった。


 遠くに狩猟用の古い櫓が見える。

森の櫓
森の櫓 posted by (C)トロイ

 私は櫓に登ってみたくなった。

 いざ登ってみると、櫓は思いのほか高かった。

 櫓の上から眺める森の情景は寂しさに満ちていた。真っ直ぐな小径が眼下の沈んだ森の中に吸い込まれて行くように伸びている。

 森は静まり返っていた。

 猟師は音のない世界で、沈黙し、寒さと孤独に絶えながら獲物を待ち受ける。そして、生ぬるく、生臭い赤い血をその代償にして、猟師は櫓を下りていくのだろう。

 死せる魂の重さを感じながら、私は櫓の梯子を下りていった。梯子が獲物の断末魔のように軋んだ。

(森には、人それぞれが好む一隅があるものだ。<寂しい花>もそんな一角に咲いているのに違いない)


 小径を外れてしばらく行くと、森の一角に不自然に盛り上がっているところがあった。その黝い一角は時には赭く色を変化させ、さらには黄を混ぜながらうごめき、盛り上がり、黒っぽい樹々を吐き出そうとしていた。
 私の立っているところが揺れてくる。
 私は眩暈を覚えた。必死に三半規管をリカバリーしながら、遠くを見ると、樹間の向こうが開けているのがわかった。草地だろうか。伐採地なのだろうか。


 ヒース。
 向かい風の寒風の吹きすさぶ荒地に、淡いヒース色に染まった「王と王妃」の座像が建っていた。

from Henry Moore_「王と王妃」の像-01
from Henry Moore_「王と王妃」の像-01 posted by (C)トロイ

 王と王妃のまなざしは<愛>と<孤独>と<悲しみ>に満ちていた。

(誰が、何のために、こんな所にコレを?)
 
 王と王妃に促されでもしたかのように、私は彫像の反対側に回ってみた。

 なんと、私を取り囲む風景が一変した。
 座像を正面から見たていたときとは全く違う、"夜"かと錯覚してしまいそうな深いblueの世界がそこにあった。

from Henry Moore_「王と王妃」の像-02
from Henry Moore_「王と王妃」の像-02 posted by (C)トロイ


 彫像の正面に戻ると、王妃の足元の岩石の台座と草地の境目に、寒風に耐えながら一輪の花が咲いていた。

さみしい花-02
さみしい花-02 posted by (C)トロイ

(これだ!これが、さみしい花なんだ!)

 屈んでその花に触れようとした私は、思わず、その手を引っ込めた。


 "さみしい花"は私の容貌(かお)をしていた。



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☆彡Le Petit Prince☆彡(星の王子様)

神からのプレゼントではないかと私は思っている・・・・


「おみやげです。はいっ!」
 手渡された紫紺の小さな手提げバッグには満天星が散りばめられていた。
「ありがとう!何が入っているのかなぁ。外国人みたいに、目の前で開けるよ」
 私はバッグの中から立方体の小箱を取り出した。箱を開けるとマグカップが入っていた。
 マグカップの表面には「星の王子さま」の世界が黄色で描かれていた。星の王子とたくさんの星がマグカップの宇宙に浮かんでいた。

Le Petit Prince(星の王子様) in the daytime
Le Petit Prince(星の王子様) in the daytime posted by (C)トロイ

「美味しいミルクティーが飲めそうだ。どうもありがとう」
 彼女は優しく微笑んだ。

 家に戻ると、私はそのマグカップで早速紅茶を飲むことにした。
 「星の王子さま」のマグカップでミルクティーの最初の一口を口に含んだ瞬間、マグカップから金色の不思議な光が立ち上った。
 私はその光に目を奪われてしまった。その光はまるで生き物が踊るように形を変え、膨らんだり縮んだりしていた。

 突然、室に閃光が走り、私は経験したことがない煌びやかなムードに包まれた。
 映画のワン・シーンのようなまばゆい光に満ち溢れている異次元の世界の中に身を置いて、このマグカップで飲むミルクティの味は格別だった。
 マイルドでハートウォーミングなミルクティの香りと温みが口の中に広がり、私の脳細胞の一角が完全にとろとろになっていった。

「君はこの小さな可愛いバラを大切に育てないといけないんだよ」
 私の耳元で誰かがささやいた。声のしたほうに顔を向けても誰もいるはずがないのは私にはわかっていた。

暗くて狭い6畳一間にひとりで暮らしていると、ちょっとしたことで夢の世界に飛んでいってしまうことがある。
目には見えないものが私に話しかけてきたり、白いレースに身を包んだ妖精のクイーンのような女性が現われ、私を深く沈んだ真夜中の森の中に誘ってくれたりするのだ。

「愛をこめて、この小さな可愛いバラを育んでいかないとね」
今度ははっきりと聞こえた。

 声の主は狐だった。いつのまにか現われた一匹の狐が私の右横に座っていたのだ。
 溢れる光の中で輪郭が定かではないが、プラチナ・ゴールドの狐がお稲荷さんの境内にある狐の石像のように座って私を見ていた。
「ぼくは、このバラに責任があると言うんだね」
 私は狐を見ながら、自分に言い聞かせるようにつぶやいた。狐が肯くようにゆっくり両目を瞬いた。
「お日さまが2度昇るからといって、水を上げすぎてはダメですよ。充分に時をかけて育んでいかないとね」
 狐は尻尾で拍子を取り、フォークソング調の歌を口ずさみながら私の部屋から姿を消して行った。狐が去ったあとも歌声はかすかに聞こえていた。

   バラが咲いた、バラが咲いた
   私の心に
   可憐なバラよ、小さなバラよ
   私の星に

 歌声が消え去ると、今しがたまで狐がいたところに、赤いミニバラのフラワーポットがいつのまにか置かれていた。

 その日から、私の部屋の雰囲気が日毎に明るくなっていった。

 私の心が明るくなったのだ。生きていくうちに生じてしまった私の心の棘がなくなってきたのだ。
 すべてはプレゼントされた「星の王子さま」のマグカップと狐が置いていってくれた可愛い小さなバラのお陰だった。

 朝の光の中で、私は明るく「おはよう!」とバラに声をかけた。夜のしじまには「おやすみ…♪」、とやさしくララバイを歌った。
 バラに話しかけているうちに、バラが私の言葉を理解しているのではないかと思うようになった。
 もしかしたら、私の言葉以上のもの、たとえば私の心の動きさえ感じ取っているのではないか、と。
 私は自分自身に対しても素直に向き合えるようになれた。
 
 休日の朝。
 「星の王子さま」のマグカップでミルクティを飲みながら小さな可愛いバラに微笑みながら話しかけている私…

 
 ・・・・白い翼をつけたエンゼルがこのマグカップをプレゼントしてくれたのだ、と私は思っている。


Le Petit Prince(星の王子様) in the night
Le Petit Prince(星の王子様) in the night posted by (C)トロイ

     See you tomorrow. Good night.



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575の宙に Let's gonna go \(^o^)/(5)_Play The Game

invitation-01
invitation-01 posted by (C)トロイ


  Ⅴ. Play The Game


    *火の鳥が孵る春夜の重低音


    *蛇泳ぐ池は幽かに朱を帯びぬ


    *垂直は かなし 赤黄男の曼珠沙華


    *月が青いので爪が白く伸びる


    *蝸牛と喇叭の玩具です耳鼻科
  

    *花月夜卵をつまむ鐵の爪


    *花嫁の嘘ですさるとりいばらです


    *へうたんののどでこらえるわらいかな


    *鳩を飼う男の部屋の赤い薔薇


    *月曜はダメよと海鼠つぶやきぬ


    *帯解けば尾花のさやぐ月夜かな


    *杉山ノ杉ノ似スギノ淋シ杉


    *啓蟄の蓼食う虫と謂れたる


    *嘘つくと耳の大きくなるなる木かな


    *花月夜二階のおんな木にかかる


    *かたつむり腿に這わせて少女M


    *催涙ガス流れる月の葱坊主


    *あかときの無花果をむき不貞寝する


    *月蝕の竹の皮脱ぐ儀式かな


    *シルバーの鸚鵡が肩で聖夜という




追記:

*アルバム『for 「575の宙」』はこちらです。↓

   for 「575の宙」


また、
*心象風景の画像のある「夢幻のOdyssey(オデッセー)」と「for BLOG_心象風景」はこちらです。↓

   夢幻のOdyssey(オデッセー)

   for BLOG_心象風景

他の画像も見に来ていただけると嬉しいです。

よろしくお願いいたします。

Thanks a lot.

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

なつかしい\(^o^)/

"Genesis"という言葉を耳にすると、MIXIに書いた日記(2007年6月)を思い出す。
その日記に貼ったURLは、既に、全てリンク切れになっていた。
ということで、当時の日記を少し書き直し、リンクを貼りなおしてみた。↓


Genesisのドキュメンタリーを見ていたら、人形を使った懐かしい「Land Of Confusion」のビデオクリップの一部が流れた。
ビデオをフルで見たくなり、U-tubeで検索してみた。

 Genesis_「Land Of Confusion」

有名人たちの顔をカリカチュアした人形たちが勢ぞろいし、歌っている。これは楽しい。

Genesis_「Land Of Confusion」
Genesis_「Land Of Confusion」 posted by (C)トロイ


そして、”DISTURBED”による「Land Of Confusion」のCOVERがあったのでクリック。

 DISTURBED_「Land Of Confusion」

DISTURBED_「Land Of Confusion」
DISTURBED_「Land Of Confusion」 posted by (C)トロイ

当ったり~!"DISTURBED" ! カッコいい\(^o^)/


さらに、"DISTURBED"の曲を見てみた。
まずは、これ、"Ten Thousand Fists"

 DISTURBED_"Ten Thousand Fists"

うわ~ぉ。

"Disturbed"をさらに見てみた。

 ‘Prayer’
 

その他、"Stupify"、"Voices"、"The Game"(MIXIに日記を書いた時点です)などもよかった。




ところで、"Genesis"という言葉通りの「創世記」というタイトルの曲に、↓

Über Ychの
 Genesis
or
Y+CH on Soundcloudにもアップされている。
 Y+CH on SoundCloud

というのもある。
 

先月だったか、スカパーで見た、"The Very Best of HARD ROCK"という番組で、DISTURBEDの"Prayer"が始まって、Oh !
すごく嬉しかった。

以前、日記に書いたAMARANTHEの曲も選ばれていた。

その一方で、これって、ハードロック?と思う曲があっただけに、
上述のGenesisの"Land Of Confusion"のミュージックビデオが、GENESISはハードロックではないということでなのか、"選"から漏れてしまったのが残念!

テーマ : HR/HM
ジャンル : 音楽

アニメ『キル・ラ・キル』の曲が…

前回のHow to enjoy "SoundCloud"で、

"PARALYST"のページ↓

  PARALYST

の『"Following"や"Follower"から、面白そうだと感じるバンドをクリックし、知らないバンドの曲を聴いてみるのが楽しい。
まだ、FollowやFollowjngの数も少ない"PARALYST"だが、それでも、いろいろな国の様々なジャンルの曲を楽しめる。』
と書いた。↓


その一つの例として、"lala c a baker5"のページで、
思いもしなかった曲を見つけた(^_-)-☆

大好きなアニメ「キル・ラ・キル」の曲!の"cover"だ。

from キルラキル-02b_i luv u
from キルラキル-02b_i luv u posted by (C)トロイ

演奏しているのは"Little V Mills"
曲は"Kill La Kill"-Gamagoori's Theme "Epic Rock" cover

 "Kill La Kill"-Gamagoori''s Theme "Epic Rock" cover 

聴き続けていくと、覚えている曲が流れてくる。

"Don't Lose Your Way"を聴いてみたいかたは、近道のこちらから↓

 Don't Lose Your Way

アニメを思い出しながら楽しめた(#^.^#)


Wow!!! さらに、
ゴジラのテーマの "Epic Rock" coverもある。↓

 ゴジラのテーマ

こんなかたちで、アニメ「キル・ラ・キル」や「ゴジラ」の曲を愉しめて、ラッキー\(^o^)/

ポケモンの曲の"cover"もある。

テーマ : アニソン・キャラソン
ジャンル : 音楽

How to enjoy "SoundCloud"

PARALYST.jpg

 PARALYST

PARALYST on SoundCloud を聴きに行ってから早や半年。

"PARALYST"の曲はもちろん、28 Following、24 Follower たちの曲を聴きに行くのも楽しみになっている。

U-tubeでは、名が通っているバンドの曲を容易に視聴することができるが、
ワールド・ワイドに、日本で言うところのインディーズの曲とか聴きたいバンドやユニットなどを探しあてるのはなかなか難しい。

その点、"SoundCloud"は便利だ。

"PARALYST on SoundCloud"のページから、上述の"28 Following"なり"24 Follower"から、面白そうだと感じるバンドをクリックし、知らないバンドの曲を聴いてみるのが楽しい。

バンドのページに、簡単な自己紹介(プロフィール)として、ジャンルとか国などが書いてある。

まだ、FollowerやFollowingの数も少ない"PARALYST"だが、それでも、いろいろな国の様々なジャンルの曲を楽しめる。』
と書いた。↓


そんな中に、"Compilerbau"というバンドがあった。バンド名に興味を抱いてクリックしてみた。
自己紹介は『Neo 80´s Synthwave Music. Inspired by SciFi and Horror Movies.』。

曲を聴きながら、YMOのことを思った。
ご存知のかたは多いと思うが、一応、貼らしていただく。

 YMO-Rydeen


このジャンルの現在はどうなっているのかと思い、
U-tubeで、"Synthwave Music"に関連しているバンドを探してみた。
面白いのがあった。

 SYBERPUNK ! というジャンルだ。

そして、Cyberpunk Music Videosを集めたページがあった。


私は、"Red Harvest vs Blade Runner"から聴き始めた。↓

 Red Harvest vs Blade Runner

カッコいい!面白い!私の好きな映画のひとつだ。

映像を停止せずに続けて見ていく。↓


"Left Spine Down - She's Lost Control"
   ↓
"Daft Punk - Derezzed (from TRON: Legacy)"
  (アニメ「TRON」が公開されたころに見たが、映画の新しいジャンルの世界の到来に目を奪われた)
   ↓
"The synthetic dream foundation - they who breathe darkness "
  (世界観も映像も私好み!!)

と続けて再生されていく。

いや~、これは、楽しめる\(^o^)/


 Viva Cyberpunk !

 

テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

こんな画像ができました(^^♪

フォト蔵の会員のかたからのリクエストで、彼が希望した彼の写真から私なりの画像を創ってみることにした。
希望された「だまし絵」を創れる自信が私にはなかったが、まずは挑戦。


かつて、MIXIに入会したころ、マイミクのかたから、同じようなリクエストをされたことがあった。

そのときに創ったのものがこれ。↓

アフリカ
アフリカ posted by (C)トロイ


MIXIの日記にこの画像を使ったときにいただいたコメントとレスのやり取りはこんな感じだった。

[myself]
『Mさんが画像を載せた黒人の少年のあのカワイらしい笑顔』から作った画像を『夜明けへのかたち~アフリカ~』として新たにupしました。
Oh、,あの少年の笑顔はいったい何処へ?!(>_<)

[from M]
右と左が対極なイメージを感じます。
一瞬、右の方がキレイなイメージですが
右の方は、堕落。キレイなものが堕落していく様
逆に左は、這い出す感じです。
深いところから、必死に上に向って這い出しているように
そう見えます

[myself]
この画像が出来たとき、噴火のようなイメージだなぁと思った。
そして、噴火しているさまが火の鳥に見えた。

元になったあの少年の画像はナイロビなんだよね。
不思議だった。あの絵からこれが生まれたことが…。
で、タイトルはアフリカにしました。

と、まぁ、こんな流れだった。


話を元に戻すと、
オリジナルの画像の編集・加工は試行錯誤の連続。
そのプロセスでのひとつひとつの画像を保存しているわけではないので、その過程を示すことができない。


保存しておいた編集過程の画像。なんとか"かたち"になってきた↓

The Image (1)_isolation
The Image (1)_isolation posted by (C)トロイ


さあ、ここからが「だまし絵」のような画像ができるかどうかの正念場だ。


マルティプルな黒目を思わす画像ができた。↓

The Image (2) _iris of the eye-01
The Image (2) _iris of the eye-01 posted by (C)トロイ

その画像の色違いやさらに効果などを加えてみた。

The Image (2) _iris of the eye-06
The Image (2) _iris of the eye-06 posted by (C)トロイ

The Image (2)_ iris of the eye-05
The Image (2)_ iris of the eye-05 posted by (C)トロイ

もう一つ創ってみた。↓

The Image (3) _Light from the abyss of despair
The Image (3) _Light from the abyss of despair posted by (C)トロイ


時間はかかったが、自分なりにはまあまあの画像ができたと思う。


リクエストしたフォト蔵の会員のかたのオリジナルの写真の痕跡は、もはや、"あってなきがごとし"なので、彼が期待していたものとは、たぶん、まったく違ったものになってしまったことは否めない。


リクエストに応えることは実に難しい。

画家たちの作品が依頼主から受け取りを拒否されたエピソードが、私なりに、少しわかったような気がする。


〆はこの画像で、
 
夜行性メガネザル族エイリアン
夜行性メガネザル族エイリアン posted by (C)トロイ


  See you again. \(^o^)/
 
 


追記:

*私のHP『夢幻のスペース・オデッセー』はこちらです。↓

   夢幻のスペース・オデッセー

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テーマ : 写真
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錬金術あるいは黄色いカオス

another world_”Open sesame!”
another world_”Open sesame!” posted by (C)トロイ


黄金色の盃が人のつながりのもろさを語る

 黄水仙が尼僧の黒い裾に触れる
  と黄蝶が昼下がりの輪舞をする
   と黄禍論に青いカナリアが歌いはじめる
    と黄薔薇がマリー・テレジアの館に香る
     と黄繭が暗い大鍋で茹でられる
      と黄色い星が天の川の衣になる


金槐和歌集が軒端の梅に運命(さだめ)を語る

 金木犀が尼僧の黒い襟に触れる
  と金波銀波が夜の宴のワルツになる
   と金環食に夜の女王が歌いはじめる
    と金鳳花がクロード・モネの庭園に香る
     と金魚が縁日の闇に掬われる
      と黄金(こがね)の月が黒い森の導(しるべ)となる
 

Day by Day
錬金術と黄色いカオスの Day and Night


 
追記:

*私のHP『夢幻のスペース・オデッセー』に載せたものを書き直しました。

   夢幻のスペース・オデッセー

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575の宙に Let's gonna go \(^o^)/(4)_エロスの誕生

from Dali's Work-01
from Dali's Work-01 posted by (C)トロイ


 Ⅳ. エロスの誕生


    *耳の木に翼の生える春の月


    *蒼ざめし汗馬よ海は薔薇色に


    *黄蝶舞う水の匂いの鍾乳洞


    *古代浴場跡に象鳴く夾竹桃


    *累卵のまばゆき方に昼の火事


    *黒い鳥舞う新月の捕鯨かな


    *銃口暗かりき眼前に蝶を吐き


    *赤きほど渇きを宿しハイビスカス


    *割礼や青鷺の羽贈ります


    *翔んでゆく夢は遥かに月球儀


    *ランボーの吹く鳩笛か八十八夜


    *彗星の芒ヶ原に身をさらす
 

    *曼珠沙華息づく夜の館かな


    *月下吾が細胞はあり分裂す

 
    *黄蝶翔ち身重の妃鯨屋へ

 
    *グランドピアノ脚から崩れゆき 放火


    *象の毛の指輪を交わす冬銀河


    *孔雀鳴く春金色の水辺かな

        アコーディオン
    *薔薇色の手風琴を奏くゴリラ
                      
                ソナタ
    *空谷に身を澄ます 月光奏鳴曲




追記:

*アルバム『for 「575の宙」』はこちらです。↓

   for 「575の宙」

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戯作_EMANONって?

『時』のKAO_EMANON
『時』のKAO_EMANON posted by (C)トロイ


 吾輩はホモサピエンスである。名前はまだない。


 名前って、動詞や形容詞などのように活用形(?)があるんだよね。とくに西欧系のやつは。

 たとえば、さ。

  *ピーター、ペーター、ピエトロ、ペトロ、ピヨトル、レトロ、あっ、まちがった、etc. etc. etc.

  *ジョージ(情事)、ジョルジュ、ゲオルク etc.

  *アンソニー、アントニオ、アントン…アンド(安堵)、アンドン(行灯)はモチ違うよね。

  *キャサリン、カトリーヌ、カテリーナ、エカテリーナ、そして、かすてーら(これも違うか) etc.

  *ブリジッド、ブリジット(日記で有名になったなぁ)、ブリギッテ etc.
 
  *マリア、メアリー・・、マーガレット、マグリット・・、イヴ、エバ・・アン、アンナ、アンネ(の日?) etc.

 などなど。
 
 えっ、なんだって? これが活用形かって?!
 いけねぇ、旧いCMに乗せられて、ついつい調子に乗ってシマッタ~。
 法螺、あれよ。

  ♪ホーム、ホーマー、(ホメロス)、ホーメストってやつね。


 ところで、Ottoは無変化なのかな。結婚前からすでに「夫」だし。これって、もしかしたら内縁の夫のシンボル・ネーム?

 Virginiaなんかも、「オンナ」になってもそのまんまヒガシ。子供ができたら処女懐胎???なんだろうか。

 
 日本じゃ、さしずめ、イチロウ、ジロウ、サブロウ、シロウ、ゴロウ、ロクロウ・・・
 縁起でもない!「ヤメ浪」って、受験生からお叱りあり。
 ハチロー…ジュウロー…サンジュウロー etc.

 それでは、これはどうだ。コウイチ、コウジ、コウザブロウ、コウシロウ・・・縦型社会序列半段(判断)活用だ!

 こんなことって、女性の名前では男ほど見かけないよなぁ。たまに、サンとかの数字などでなんとなく示していることもあるけれど。
 百子、百合子などの"百"は、"千"・"万"と同じように男女どちらの名前にも使われている。
 これは縦型社会の序列的な意味合いよりも、「多さ」や「豊富さ」を願ってのことだと思う。


 ところで、最近は愛称とか言って、ピー(豆)をつけたり、リン(鈴)をつけたりして、"かわいらしい女のこ"というイメージをアピールしてる。
 ピー(豆)は菓子の"のりピー"からかなぁ。ノリピーという愛称の子もいたなぁ。
 リン(鈴)はM.M.のマリリン(マリー+リン)が本家本元なんだろう。
 "ピー"も、"リン"も、名前の持つイメージ創りにしっかり活用?されているよね。


 otto、忘れてしまうところだった。
 <名無しの権兵衛>って変だと思わない?"権兵衛"という立派な名前があるのにねぇ。
 姓がないっていうこともあるからなんだろうけれど、聞きようによっては、名主の権(=力)兵衛になるもんなぁ。

 "名無しの権兵衛"は男性を指していたのではなく、女性につけられた呼び名だったとか、なんとか言っちゃって。
 遊女に"名無しの権兵衛"という男性の呼び名をつけて、幕府の統制の目を逃れていたようだ。

 
 さ~て、甥らの名前はいろいろあるんだが、肝腎要の自分の名に関することとなると…う~ん(ー_ー)!!
 心が肝不全・腎不全状態なってしまいそうだ。


 我輩はホモサピエンスである。名前は…、まだ、…ない。



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ETERNITY for SALE (Part Ⅳ 番外編)_on the beach of the coral reef

 エメラルド・グリーンの海の色。眺める位置と角度を変えると、少し乳白色がかかって見える。
 
 珊瑚礁の彼方から潮風に乗ってバッハの「G線上のアリア」が誘うように俺に呼びかける。

      Come to me、come to me!

 ちょっと待てよ、オカシイなぁ、大聖堂の中でもあるまいし。
 バッハは珊瑚礁など見ていないはず。バッハはいわば小川、だとすると海には縁遠いはずだよなぁ。小川のごときせせらぎがやがては大河となり海へ、ってことなのかなぁ。


 そんな馬鹿なことを思いめぐらせていると、潮風と波に乗って、沖から白いサーフボードのようなものがやってくるのが見えた。

 それは大きなアコヤガイ?ホタテガイいやシャコガイかもしれない。とにかく、何の貝なのかはわからないが、とてつもなく大きな貝殻だった。
 その上に生まれたままの姿で立っているのは誰だろう?まさかヴィーナス!そんなバカな!

 な、なんと彼女、歌いながらダンスをしている。レース・クイーン、おっと、まちがえた、ダンシング・クイーン!いや、パール・クイーンだ!!

 俺をとりこにする、ピチピチした輝くようなそのボディ。その歌声。
     TRY ME ~ 私を信じて♪
 うわ~ッ、もうがまんできねぇ…、いけねぇ~。
 
 砂浜に降り立ったパール・クイーンに近づいて行くと、俺の足元の砂が沈み始めた。
 砂に足を取られて、俺はつんのめりながら、藁をも掴むようにあわてて手を伸ばして彼女の肌に触れてしまった。
 その瞬間、俺の全身の筋肉が硬直し、まるで銃の引金を引いたときのような衝撃が身体の隅々から脳髄へと走った。まさに、醍醐の電撃!

「H・E・L・P!!」

 俺は快感の悲鳴を上げながら、あっと言う間に恍惚の流砂に呑み込まれてしまった。


 気がつくと俺は海底にいた。
 俺の周囲は舌なめずりをしているオニヒトデによって埋め尽くされていた。

海のひまわり
海のひまわり posted by (C)トロイ


 ここから俺を救い出してくれる人手などありはしないし、あるはずもない。

 行き場を失った私の脳裡にあのひとが好きだった歌が流れてくる。そして、フェイドアウトしていった。


     http://www.youtube.com/watch?v=sK5kUKZu8YQ



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ETERNITY for SALE (Part Ⅲ)_~約束~

珊瑚礁_for
珊瑚礁_for BLOG [ETERNITY for SALE ~約束~] posted by (C)トロイ


 夢の中で果たそうとしても果たせなかった約束がある。
 
 砂浜には私たちのほかには誰もいなかった。
 珊瑚礁の淵にぶつかる波頭が白く盛り上がっている。
 私たちは白い砂浜に腰を下ろした。
 静かだ。あまりに静かだ。

 さきほどから彼女は物思いに耽ったままだ。
(なにを考えているのだろう?)
(…いま、オレはここにはいないんだぞ)
 彼女の横顔を見つめながら、私は彼女に話しかけるのを躊躇っていた。

「お願いがあるの…私が死んだら、この砂浜に埋めてほしい」珊瑚礁の彼方を見つめながら彼女がぽつんと言った。
「死んだら、だなんて…」私にはそれ以上は言葉が見つからなかった。
「忘れないでね、お願い」
 そう言うと彼女は立ち上がり、白いスカートについた星のような形をした砂を優しさのある手つきで払い落とした。
 砂浜に落ちていく星の形をした砂ははらはらと微かに音をたてた。
「えっ、もういいのか?」
 私も立ち上がるとジーンズの砂を両手で払い落とした。

 私を待つこともなく、彼女は白い砂浜を先に歩き始めていた。彼女にはすぐ追いつけたが、私は話の取っかかりを失ってしまっていた。

 私たちは無言のまま海岸沿いの小径を抜けて、バスが通っている舗装された道に出た。海岸から近いのに、バス停までの道は照り返しで暑かった。
「夕飯、なんだろうな」私は当たり障りのないことを言った。
「そうね。昨日が魚だったから、今日のメインはお肉じゃない」
 彼女の声はいつになく沈んでいるように思えた。
「オマエ、すこしへんだぞ。どうしたんだよ」
「うう~ん、なんでも…」彼女は言葉を濁した。
「さっきの話か?約束は守るよ」
「ありがとう」声にいつもの明るさがまったくない。
「オマエ、怒っているのか。砂浜で、オレが<わかった>、<安心しろ>って言わなかったことで…」
 彼女はなにも言わなかった。私は自分が取り返しのつかないことをしてしまったことに気がついた。
「ごめん。約束は絶対に守るからさ。なっ」
「ありがとう」
 そう言って、彼女は黙ってしまった。
 バス停でバスが来るのを待ちながら、私は時が止まってしまったように感じていた。 
 私たちは言葉を交わすこともなくホテルに戻った。
 ホテルの部屋に入ると彼女は「疲れた」と言ってベッドの端に腰を下ろした。
「夕食まで時間があるし、一寝入りしようか」
 私はベッドカバーの上からベッドに仰向けに寝転がった。天井がいやに低く重く感じた。

 目を覚ますと彼女は籐のアームチェアーに座り、水平線に沈んでいく大きな夕日を眺めていた。
「よく眠っていたわよ。子供みたいな顔して…」彼女は私の顔を見ながらくったくなく笑った。
「ああ、いつのまにか眠ってしまった。オマエは?」
「ええ、ちょっとだけ」彼女はいつもの快活さを取り戻していた。
「昼間は心配したぞ」
「ごめんね。珊瑚礁を見ているうちに、なんだか重たくなっちゃって」
「もう、いいよ。オレも馬鹿だったし、…なっ」
「そうね。わたしも」
 彼女の笑顔が可愛かった。
「食べに行くか?」
 そうね、と彼女は軽くうなづいた。

(ここでいつも終わるなぁ。彼女は誰なんだ。どこかで逢ったことがあるんだろうか)
 夢と現の間で私は思い出そうとする。
(夢の中の約束。なのに、約束を果たせないうちは、たぶん、この夢を見つづけるんだ) 


 夢の中で果たそうとしても果たせない約束がある。

 砂浜には私たちのほかには誰もいなかった。
 珊瑚礁の淵にぶつかる波頭が白く盛り上がっている。
 私たちは白い砂浜に腰を下ろした。

 静かだ。あまりに静かだ。



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ETERNITY for SALE (Part Ⅱ)_HELP!

HEAT ISLAND_for BLOG[ETERNITY for SALE]
HEAT ISLAND_for BLOG[ETERNITY for SALE] posted by (C)トロイ


 "Eternity"という甘い言葉の誘惑に引っかかって、オレがCGのような世界に閉じ込めれてからどのくらい経ったのか見当もつかない。
 なにしろ、ここには夜というものがない。
 オレの腕時計があるじゃないかって?それが役にたてば、ぶつくさ言いやしないよ。時計は12時で止まったまま。それが12時なのか、24時なのか。ともかく「時間」を計る物差しとしてはクソの役にも立ちゃしないのだ。

 "Eternity" というだけあって、腹も空かなきゃ、喉も渇かない。
 明るさだけはきわだっているが、それが太陽光によるものとは到底思えない。なぜここは白熱のように明るいのかもわからない。人影がまったくないのも不思議だ。

 この状況から抜け出す方法がどこかにあるはずだ。もとの世界に戻れる時間のトンネル、電話のサーキット・・・そうか、電話だ!

 公衆電話は見つからなかったが、ある白い建物の壁面に液晶のようなパネルがはめ込まれているのに気がついた。
 パネルにはなにも映し出されていない。オレはパネルを右手の拳で軽く叩いてみた。
 パネルの画面にノイズが走り、それが治まると「ENTER」と出た。
 そこをひとさし指で押すと、画面の中央付近に小さなクルスが二つ現れ、「この二つの指標を凝視してください」との指示が出た。クルスを凝視すると、「確認中」のメッセージが出て、コールセンターのようなところにつながった。

 表示されたメニューの中から「HELP」をオレは選んだ。「おつなぎします」のメッセージが流れ、画面にキーボードが表示された。
「やった!」オレは両手でガッツポーズをした。
「ここから抜け出す方法を教えてくれ。変な老人の言葉にのせられて、わけのわからない、こんなところに閉じ込められている」

 敬語もくそもありはしない。オレは感情をぶつけるようにして、人差し指でキーをたたいた。オレは驚いた。キーを叩くのとほぼ同時に、まったくスムースにそして正確に言葉が変換されていく。
 必要最小限のことを書きこんで、画面の右下にある「ENTER」にタッチすると、返事がすぐに来た。
「わたしもよ。だれもいないの。こわい。こわくてさみしい…、たすけて!」
「キミはどこにいるんだ?」
「わからない。CGの世界みたいなところ。周りは高いビルばかり。いつも昼間で、時間がないの」
 オレは愕然とした。
(いったいどうなっているんだ。オレとまったくいっしょじゃないか)
"HELP ME!"とオレは書き込んだ。
「たすけて~!」と彼女が書き込んできた。

 すると、青い空一面が「HELP ME!」と「たすけて~!」の文字で覆いつくされ、周囲のビルが「HELP ME!」「たすけて~!」と男女の声で連呼をし始めた。

 声は周囲のビルに木霊しながら、次第に大きくなり、ヒステリックさを増してきた。
 それとともに、降り注ぐ光の量も強さも増してきた。

 オレは両耳を手のひらで覆い、目を閉じてその場にうずくまってしまった。
 目を閉じていても、オレを包みこむ空間の光の強さは瞼を通して相変わらず伝わってくる。


 やがて、光が次第に弱くなっていくのをオレは感じた。

 目を開けると、周囲は既に暗くなっていた。ビルも暗いままたたずんでいる。
 男女の声は、オーロラのような光を帯びつつ、揺れながら次第に遠のいていった。

 遠くで、やさしく誰かが呼んでいる。あの女性の声なのだろうか。いや、違う。その声にはどこかしら聞き覚えがあった。

 その声に応えるかのように、かつて二人で見た珊瑚礁の風景がオレの脳裏に浮かんできた。

   「…beyond the reef…beyond the reef…」

 オレの意識も、もうひとつの"Eternity"の世界へ、彼女のいるところへと遠のいていった。



追記:

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プロフィール

KJYD

Author:KJYD
来てくださったかたがたに、そして『拍手』をしてくださったかたがたに、心から

Alles Gute!

どうもありがとう。


*東京散歩の写真、「心象風景」や「ショートストーリー」そして「575の宙に」などに用いた画像など、『フォト蔵』にアルバムとしてアップしてあります。
よろしくお願いいたします。

Thanks a lot.


お願い:

*フォト蔵の画像保存機能の不具合により、ブログに用いた画像の一部が非表示になってしまうことが度々あります。

 非表示になってしまった全ての画像をフォト蔵で再保存してブログに再表示させても、また、他の画像や同じ画像が非表示になってしまいます(T_T)

 非表示になっている画像がありましたらコメント欄などで教えていただけると有難いです。

 よろしくお願いいたします。

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