夢のかたち~DREAM EATER~

私は夢を見ても、その夢の記憶が断片的な上に、ほとんどの夢の内容はすぐに忘れてしまう。
いやに現実な夢もあるし、夢の中で、ここには以前来たことがあると思いながら夢を見ていることもある。
私にとってはそんな感じの夢なのだが、夢の欠片にもどこかしら不思議な存在感があるのは否めない。

白日夢あるいは夜中とか朝方に見た夢をヒントにしたのではないかと思われる絵画(部分も含め)や映画のシーンはけっこうある。 夢のお告げ云々の伝説も多い。

クリエイティブな才能に恵まれていない私たちが見た夢を絵画や映像などとして具現化するマシーンができたら、夢判断の研究もトラウマの治療も一段と進むかもしれない。


そんなある日、
郵便受けに入っていた招待状で、MAKUWAURIのMESSEに行ってみた。
展示会場の隅の隅にあったブースに私は入ってみた。
人影のない、がら~んとしたブースの中央に、
マックス・エルンストの
『The Elephant of the Celebes』
を思い起こさせるブルーとブラックの巨大なマシーンが置いてあった。

from Max.Ernst-The Elephant of the Celebes
from Max.Ernst-The Elephant of the Celebes posted by (C)トロイ

展示のボードには、
「この象型マシーンのトランクの先にあなたの頭を入れて、鼻腔の奥を覗いてみてください。
 『あなたがこれまでに見た夢のワンシーンを絵画にします』
Let's try and enjoy yourself!」
と書いてあった。

私がトランクの鼻腔に頭を入れると、頭から肩にかけてすっぽりトランクに閉ざされた。
暗い!これでは何も見えない!?
慌てて、両手でトランクを外そうとしたが、まるでトランクに強力な吸盤でもあるかのように、トランクは肩口にしっかりと吸い付いている。
バキューム状態のトランクの中で闇に包まれたまま私にはなす術がなかった。
私がトランクを外すのを諦めると、脳裡に閃光が走った。
そして、また闇に。

優しい女性の声が闇の世界で私の脳裡にループする。

 ♪過去はどんなに暗くても♪夢は夜ひらく♪夢はいまひらく♪


私の脳裡にイメージが広がりはじめ、やがてひとつの形のある画像となった。

群像
群像 posted by (C)トロイ

出口なき嘔吐の時代。
壁に阻まれ、行き場のなかった暗い時代。
存在と無の観念が交錯した時代。
そんな時代の青春群像???

1960年の安保闘争あたりの状況下の若者たちの姿を心象風景として絵画で表現すると、こんな感じになるのだろうか。
当時のイギリスでの『怒れる若者たち』の精神的状況ともどこか通じるところがあるかもしれない。

などと想っていると、
何の前触れもなくトランクがスッと外れた。

展示ブースの象型のマシーンとボードなどマシーンに関わるすべてのものは跡形もなく消え去っていた。

トランクに頭を入れてからトランクが外れるまでどのくらいの時間が経過したのか私にわからない。
すべてが一瞬の出来事だったようにも思える。
白日夢?!これも全てが夢?!…。


こんなマシーンの原型が既にどこかにあるかもしれないし、そんなマシーンを創るためのなんらかの試みはされ続けている可能性はあるような気がする。

alert
alert posted by (C)トロイ

いつの日にか、SFの世界であったものが現実となり、各人の夢の内容次第で人々の区分け(選別)とそれに伴う差別が行われ、
さらには、『国民総夢判断』の実施が統治政策の根幹となり、『テロや暴動や狂暴化する犯罪の予防』のため、『国(施政)の安全・治安の維持』のためという体のよい錦の御旗の下に私たちが否応なしに拘束されたり監禁・隔離される世の中がやって来るかもしれない…。



追記:

心象風景の画像のある「夢幻のOdyssey(オデッセー)」と「for BLOG_心象風景」はこちらです。↓

  夢幻のOdyssey(オデッセー)

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テーマ : art・芸術・美術
ジャンル : 学問・文化・芸術

虎落笛



     夕闇が迫る 懸崖

     揺れ咆える 海

     鳥居 時間(とき)が静止する 胸突の石段

     眼下の岩に打ち砕ける 波頭

     愛が 飛沫に濡れている



     結界に沈む 石段

     呼び交わす 闇

     水子 未生の縁の 形見の水子

     非情の波に打ち震える 無言(しじま)

     愛に 帳が下りてくる



     石段を上っていく 影の私

     足元の両側に居並ぶ 無数の水子地蔵

     乾いた色を無造作に奏でる セルロイドの風車

     …


   
     振り向けば

     悲の尾を曳きながら

     深く海原に消えていく 愛 虎落笛



水の惑星-02_turbulent
水の惑星-02_turbulent posted by (C)トロイ



追記:

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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
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聴けた\(^o^)/~「ルパン三世のテーマ」_大野雄二トリオ

大野雄二トリオを聴いてきた。
メンバーは大野雄二(p)、井上陽介(b)、江藤良人(dr)。

一曲目の "C Jam Blues" から始まって、Jazzの名曲の数々を楽しめた。

思い出せない曲もあり、記憶違いの曲もあるかと思うが、、

  "Let's Face The Music And Dance"
  "Satin Doll"
  "Left Alone"
  "Love For Sale"
  "What Is This Thing Called Love?"
  "ルパン三世のテーマ"
  その他。

 こんな感じだった思う。

私の大好きな Mal Waldron の "Left Alone" を聴けて嬉しかった。


そして、"ルパン三世のテーマ"を生で聴くことができ、もう、最高!

東京国際アニメフェア(2010)-04b
東京国際アニメフェア(2010)-04b posted by (C)トロイ


大野さんによると、"ルパン三世のテーマ"は、ライブでもお客さんのリクエストが多く、最後の曲として演奏しているとのことだった。


東京国際アニメフェア(2010)-04a
東京国際アニメフェア(2010)-04a posted by (C)トロイ


ホールを後にしてから駅までの道のりも、私の脳裡に"ルパン三世のテーマ"がループして足取りが、実に、… oh! カルカッタ(^^♪



テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

PARALYST again

In January this year I wrote a bit about German (progressive) alternative metal unit "PARALYST". ↓
 
 about PARALYST

Then in April 8 tracks of PARALYST have been ready on "SoundCloud".
Now you are able to listen to songs of PARALYST in better way than on PARALYST on Facebook.

At present(from Paralyst on Facebook)↓

 "Download and stream Paralyst´s debut EP on Soundcloud!
  It´s free!
  If you like it, give us a like!"

   PARALYST on SoundCloud


I'm very pleased to have found Japanese ElectroDancePop Band "Welcome Toxicity" as one of followers of "PALALYST" on "SoundCloud".
Thank you "Welcome Toxicity". 


Please visit "PARALYST" on "SoundCloud".

テーマ : HR/HM
ジャンル : 音楽

φBrain文学賞楽選記念作品 戯作 旧式言語空間飛行遊戯

   戯作 旧式言語空間飛行遊戯 

  φBrain_labyrinth
φBrain_labyrinth posted by (C)トロイ

 今は昔 
 東京は原宿の腹空き族を相手にして春夏冬二升五合と言われていたクレープ屋の奥方に和風の焼餅で焼香していた将校シンプトンは葛飾・柴又で興行中の車座の虎として桜の宙をサイケに飛んでいる許婚のマーマレードが大きなダイヤモンドを身につけてこれ見よがしのお洒落度なのを目にしたとき彼女が実はグラント将軍の末裔でハンサムと評判のケーリー大使館員を敵ではないかと疑いながらも切手も切れない間柄になっている英国生まれで巴里在住の元バレリーナのコッペパーンのまたの姿だと気がついた。

 巴里の屋根の下で目が覚めた将校シンプトンはカフェオレに浸したバケットを頭から頬張ったあと、バスタブでジットしながらいい気分に浸っているうちにお伝の蒲鉾にされてしまい狭き門に乗り捨てられていたオート三輪の車輪の下でリトマス試験紙をマンホールにつけて青くなったり赤くなったりしつつ人々にヨイトマケにされていた。

 将校シンプトンの友人である伊太利屋のイタロは明るい太陽の下で金色に輝く小麦色の肌の刈り取りに目借時の筈なのに昨日・今日・明日と妊婦ソフィアに情痴するほどの老練な男だからこそモラビア製のBBの鉛筆は書きやすいと言って憚らない野郎どもが女たちの間で最近流行しているメプリ現象によって誘惑されて棄てられて泣きをみた揚げ句にチープなトリックを売り物にしているクリティカルなトリスを自棄酒代わりにする時代なのだからと言って将校シンプトンのブランドとも言えるマロングラッセ的な愚痴の処方として示威を勧めた。

 そう言えばと
 花売りの劇団依頼座の女座長が社交界にデビューしたロイヤルアスコットの下見所では虚勢を張る牡馬に一度は乗ってみたいと思いながらショーほど素敵な商売はないとセント・バーナード犬に頬擦りをしたり子犬を連れた知恵の豊富な貴婦人が内助の功はもうほどほどにと言わんばかりに夫に内緒でカーネル揚げの雄鶏のもも肉を口に入れてはペッティングとベッティングは紙一重でありケンタッキーの我が家では絶対に出せない味なのだと夫を荼毘にでも付すかのように言い放っていたのを将校シンプトンは苦々しく思い出していた。

 将校シンプトンの故国・嬰国のレトロな電灯の燈されているむかし通りの劇場ではギネスのレコード・ブックに目を通しながら長距離ランナーの孤独を噛みしめて鵞鳥の母を瞼の裏にイメージした白鳥がロング・ロングランを続けていた三匹の盲目の鼠が惹き起こしたアカサタナ殺人事件に図らずも巻き込まれてしまったことを知った将校シンプトンは友人クリスと最後のティー・パーティを済ませ後に落ちてしまった哀愁のロンドン橋を渡りに船とばかりに霧のチャリング・クロスから旅立った。

 流れていく車窓の景色を眺めながらなんとなくクリスタルな殺人事件だったという思いを抱いた将校シンプトンが中世の面影を色濃く残す教区の市況の調査結果を参考にカンタベリーを苺ジャムにした物語を頭に浮かべつつ来し方を錨をもって振り返っているうちに五里霧中のドーバー海峡が見えてきた。

 カレーでオリエント急行を途中下車した将校シンプトンは市民のロダンと東洋的な旧交を温めに動物学の獅子河馬部を訪ねた後でイスタンブールのブルーなロンドに乗せて踊るエロチックなベリーダンスを腹ハラ土器ドキしながら見物しようと思ったがトルコ風呂の名所が槍玉に上がっていたので自重して巴里のアメリカ人とともに赤い風車のパンダのカンカンで我慢しようと思い再びパリ行きの列車の人となった。

 雨の朝パリに死ぬのはシェルブールの雨傘を持ち歩かないからだとイケタケダカにすまし顔で言い放つ理代子が創り出したベル薔薇のオスカルには取り付く暇もないと感じた将校シンプトンはサルトリイバラの冠を戴くワイルドな男たちと共に互いの身体にサロメチールの塗り愛ごっこをしてはサロン演劇に耽っているうちに銀の盆に乗せられたドリアンの味にも似た灰色の肖像に魂を奪われていった。

 オリエント急行のコンパートメントで男と男の愛が紡ぎ出すネバー・エンディング・ストーリーを描き出す万華鏡を覗いているうちにいつしか眠りに落ちていった将校シンプトンが夢の中でも万華鏡を廻し続けていると太った豚を食べている痩せたソクラテスが顕われて灯台もと暗しな胡散臭い話は五月蝿いからいい加減にENDEにしろとウィンクをしながらファルコンに乗って消え去っていった。


 追記:
『戯作 旧式言語空間飛行遊戯』は私のHP『夢幻のスペース・オデッセー』掲載作品を手直ししたものです。
ページ右側のリンク欄から立ち寄っていただけると嬉しいです。


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  夢幻のOdyssey(オデッセー)

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テーマ : ショート・ストーリー
ジャンル : 小説・文学

Where has all of Bob Dylan gone?

録画しておいたNHKの「BSプレミアム」で2週にわたって放送された『ボブ・ディラン30周年記念コンサート』(1992年10月16日、ニューヨーク_マジソン・スクエア・ガーデン)を見た。

ロック、ポップス、カントリー、フォーク、ブルースのビッグネームたちが次から次に登場。
演奏される曲がボブ・ディランの曲だということもあり、彼らの演奏もボブを祀り上げるトリビュート的色彩が濃かった。
大勢の観客そして多くのミュージシャンたちがコンサートを楽しんでいるのは伝わってきても、私の目にはキレイごとのコンサートに映った。


 whither_いずこへ
whither_いずこへ posted by (C)トロイ

      Where has all of Bob Dylan gone?
      Long time passing.


「ボブ・ディランへのトリビュート・コンサートでのディランの曲の演奏」という枠組みの中で、ミュージシャンとしての個々の生き方とその存在感を示したのは、
いまは亡きルー・リード(2013年10月27日没)。
パール・ジャムからの二人、エディ・ヴェダーとマイク・マクレディ。
そしてジョニー・ウィンター、シニード・オコナー、ニール・ヤング。
どういうわけか、あるいは神さまのいたずらなのか、彼らはみな「パート1」に登場。


既成概念の"枠"には捉われないパフォーマンスをした彼らの存在感を相撲の番付に例えるならば、

 横綱がルー・リード
 大関はニール・ヤング
 関脇にジョニー・ウィンター
    エディ・ヴェダー、マイク・マクレディ
 小結はシニード・オコナー(精神性から言えば、"横綱")

パート1・パート2を通して、ルー・リードの存在感は圧巻だった。
ルー・リードの存在感に比べれば、他の大物ミュージシャンたちの生き方やその存在感は霞んでしまう、そんな感じだった。

空間を自分の世界として支配するルー・リードのあの存在感、あの表現力はどこから生まれてくるのだろうか。
それは、たぶん、物事に対する揺るぎのない彼の精神性とその生き方や行き方の違いからくるのだろう。
ルー・リードの圧倒的な存在感に迫ったのはニール・ヤング(特に2曲目の"All Along the Watchtower"の演奏)。さすがだ。


彼らの曲目は、

 ルー・リード:Foot of Pride
 エディ・ヴェダー、マイク・マクレディ:Masters of War
 ジョニー・ウィンター:Highway 61 Revisited
 シニード・オコナー:WAR(ボブ・マーリーの作品←同じくボブでもボブ違い)
           予定されていたのは"I believe in you"
 ニール・ヤング:Just Like Tom Thumb's Blues
         All Along the Watchtower
          ↑シニード・オコナーに刺激されたかのような演奏だった・

 
曲の映像(ご参考まで)

ルー・リード
 Foot of Pride

エディ・ヴェダー、マイク・マクレディ
 Masters of War

ジョニー・ウィンター
 Highway 61 Revisited

シニード・オコナー
 War

  TV出演で法皇の写真を破り、物議をかもした"War"。
  彼女が登場するや否や会場はブーイングの嵐。
  そんな中で、いや、そんな中でだからこそ、
  彼女は"I Believe In You"ではなく、"War"を歌った!
 
ニール・ヤング
 Just Like Tom Thumb's Blues
 All Along the Watchtower

テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

プロフィール

KJYD

Author:KJYD
来てくださったかたがたに、そして『拍手』をしてくださったかたがたに、心から

Alles Gute!

どうもありがとう。


*東京散歩の写真、「心象風景」や「ショートストーリー」そして「575の宙に」などに用いた画像など、『フォト蔵』にアルバムとしてアップしてあります。
よろしくお願いいたします。

Thanks a lot.


お願い:

*フォト蔵の画像保存機能の不具合により、ブログに用いた画像の一部が非表示になってしまうことが度々あります。

 非表示になってしまった全ての画像をフォト蔵で再保存してブログに再表示させても、また、他の画像や同じ画像が非表示になってしまいます(T_T)

 非表示になっている画像がありましたらコメント欄などで教えていただけると有難いです。

 よろしくお願いいたします。

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